【平均年収990万円】鍼灸師の「本当の年収」の話をしよう。

「鍼灸師 年収」――。
鍼灸師という仕事に誇りを持ち、その道を歩む私たちにとって、このテーマは避けて通れない、大切な課題です。
あなたもきっと、ネットで様々な数字を目にし、ご自身の現在地と未来について、思いを巡らせていることでしょう。
「平均年収350万円」「病院勤務で300万円」「独立すれば1000万円も」…。
しかし、これらの数字は、その背景にある「仕事の質」を見なければ、時に私たちを惑わせ、不安にさせるものです。
この記事は、特定の誰かを批判するためのものではありません。
40年間、この素晴らしい鍼灸という仕事と向き合い、経営の浮き沈みを経験してきた一人の先輩として、もし今、収入のことで悩んでいる同業の先生方がいらっしゃるのなら、何か少しでもヒントになればという想いで筆を執りました。
私たちの治療院の、一つの実例を交えながら、鍼灸師がその価値を正当に評価され、豊かになるための道筋について、一緒に考えていけたら幸いです。
第一章:年収データの裏側を、静かに見つめる

まず、巷の年収データが、なぜ私たちの実感と少し違うのか、その構造を冷静に見てみましょう。
・「平均年収」が示すもの
平均330~400万円という数字には、整骨院でのマッサージ業務が主な収入源となっているケースも多く含まれます。
これは鍼灸業界の一つの現実ですが、鍼灸治療を専門としたい先生にとっては、少し違う指標かもしれません。
・「病院勤務」という選択
年収300万円前後というデータが多い病院勤務は、純粋な鍼灸治療に専念できる、価値ある働き方の一つです。
集客を病院が担ってくれるという安定性は何物にも代えがたいものです。
・「独立開業」という希望
年収1000万円以上という夢のある数字は、多くの鍼灸師の目標です。
ただ、学校の先生などが語る際には、事業全体の「売上」と、経営者の手元に残る「年収」が、少し混同されているケースもあるかもしれません。
第二章:一つの実例。私たちの治療院の場合
ここで、あくまで一つの実例として、私たちの治療院の現在のデータをお伝えさせてください。
自慢をしたいわけでは決してなく、こういう形もあるのだという、一つの可能性としてお読みいただければと思います。
- スタッフ構成: 女性3名、男性3名(計6名)
- 平均年齢: 45歳
- 平均年収: 990万円
- 業務内容: マッサージ業務一切なし。100%鍼灸治療のみの所得です。
これは、特別な才能を持つ人間が集まったから実現できたわけではありません。
40年間、ただひたすらに守り続けてきた、いくつかのシンプルな「原則」の結果だと、私たちは考えています。
次の章で、その原則について少しだけお話しさせてください。
第三章:価値で選ばれる治療院になるための、三つの原則
もし、今よりも少しでも所得を上げたい、
もっと鍼灸師としての価値を高めたい、
とお考えの先生がいらっしゃるなら、以下の三つの原則が、何かのお役に立てるかもしれません。
原則1:保険ではなく、患者さんの「信頼」を事業の土台にする
保険診療には大きな魅力がありますが、私たちは、患者さんが「自費でも、あなたに治してほしい」と心から願ってくださるような、圧倒的な価値と信頼関係を築くことに全力を注いできました。
原則2:自分の「手」と「技術」を、最も大切な資本と考える
治療家の資本は、言うまでもなく、その専門技術です。
私たちは、その資本の価値を最大化するために、業務を鍼灸治療のみに特化させ、技術を磨く「学修」の時間こそを、最も大切にしています。
原則3:「何でも屋」ではなく、「最後の砦」を目指す
「なぜ、あの先生でなければならないのか?」
その問いに明確に答えられる専門性を、少しずつでも確立していく。
他の治療院では治せなかった患者さんを救う「最後の砦」になるという気概が、結果として、他にはない価値を生むのだと信じています。
結論:鍼灸師の未来は、私たちの手の中にある

鍼灸師の未来は、決して暗いものではありません。
私たち一人ひとりが、自らの価値を信じ、高める努力を続ければ、この仕事は必ず、社会から尊敬され、それにふさわしい豊かさを得られると確信しています。
この記事が、あなたの治療院の、そして鍼灸業界全体の、明るい未来の一助となれば、これに勝る喜びはありません。
そして、もし私たちの、こうした理念や哲学に深く共感し、その実践の現場を一度見てみたい、と感じてくださった方がいらっしゃいましたら、いつでも歓迎いたします。
当院までのルートを詳しく見る
関東方面からお越しの場合
バスで
電車で
バスで
電車で
バスで
電車で
バスで
電車で
北陸・東海方面からお越しの場合
バスで
電車で
バスで
電車で
バスで
電車で
バスで
電車で