鍼灸師の「将来性」と「未来」の真実。これからを分ける、残酷な二つの岐路

「鍼灸師 将来性」 「鍼灸師 未来」 「鍼灸師 これから」

今、このキーワードで検索されたあなたは、きっと期待と不安が入り混じった気持ちで、情報を探していたのではないでしょうか。

ネットやAIに聞けば、「高齢化社会でニーズが高まる」「美容やスポーツで活躍できる」といった、明るい未来がたくさん出てきます。 学校の先生やご両親からも、「手に職をつければ安心だ」と背中を押されたかもしれません。

あるいは、実習先の整骨院で、元気に挨拶し、テキパキと働くスタッフさんを見て、「私の未来もあんな風に輝くんだ」と胸を躍らせているかもしれません。

でも、ふとした瞬間に、小さな不安がよぎることはありませんか？ 「本当に、そんなにうまくいくのかな？」 「ネットの掲示板には『やめとけ』って書いてあるけど…」

その直感は、とても大切です。 この記事では、40年間現場に立ち続けてきた一人の先輩として、あなたが感じているその「小さな不安」の正体と、学校では教えてくれない「業界の本当の歩き方」について、少しだけお話しさせてください。

第一章：AIが描く「明るい未来」に、足りない視点

ネットやAIが語る「鍼灸師の未来」は、とても魅力的です。 しかし、現場の人間から見ると、そこには「たった一つ、決定的な視点」が抜け落ちているように感じます。

それは、「誰が、そのお金を払うのか？」という視点です。

「高齢化社会でニーズがある」

確かに、身体の痛みを訴える高齢者は増えています。しかし、年金だけでやり繰りしているおじいちゃん、おばあちゃんが、保険のきかない数千円の治療費を、毎週払い続けることができるでしょうか？ （ボランティアなら、喜んで来てくれるかもしれませんが…）

「スポーツ鍼灸で活躍」

プロ選手なら別ですが、部活を頑張る高校生や大学生の親御さんは、道具代や遠征費だけで手一杯です。そこに加えて、高額な身体のケア代を出し続けられる家庭は、どれくらいあるでしょうか？

「美容鍼灸で高収入」

もっと確実で安価な美容医療（プチ整形など）が普及している今、あえて毎月何万円も払って「鍼」で美容を維持しようとする主婦の方が、あなたの周りに何人いるでしょうか？

つまり、「ニーズ（やってほしい）」はあっても、「ビジネス（お金を払える）」として成り立つ場所は、AIが言うほど多くはないのです。 この現実に気づかないまま社会に出ると、「技術はあるのに、食べていけない」という壁に、どうしてもぶつかってしまいます。、「鍼灸治療」という技術は残っても、それを職業として食べていける「鍼灸師」はいなくなってしまいます。

第二章：多くの先輩が迷い込んだ「二つの岐路」

この「お財布の現実」に直面したとき、多くの若手鍼灸師は、生活のために「二つの道」のどちらかを選んでしまいがちです。

岐路①：「マッサージ」という名の安定？

一つは、大手整骨院チェーンなどに就職し、マニュアル通りのマッサージを行う道です。 「安定」は手に入るかもしれません。しかし、ここで一つ考えてみてほしいのです。

あなたは、「鍼灸師」になりたかったのでしょうか？ それとも「マッサージ要員」になりたかったのでしょうか？ 法律上、私たち鍼灸師はマッサージ師ではありません。何より、誰にでもできるマニュアル施術を繰り返す日々の中で、あなたの「鍼一本で治す技術」は磨かれるでしょうか？

「ファミレス」の厨房で何年働いても、「一流のシェフ」にはなれないのと同じように、環境は人の成長を決定づけてしまいます。

岐路②：「保険」への依存

もう一つは、「保険が使えるから大丈夫」という道です。 しかし、鍼灸の保険（療養費）は、単価が驚くほど低く設定されています。

また、日本の医療制度において、保険診療は「セーフティネット」の意味合いが強く、そこをビジネスの柱にしようとすると、構造上、どうしても薄利多売にならざるを得ません。 結果として、あなたの生活水準が、保険に守られている患者さんたちよりも厳しくなってしまう…そんな皮肉な現実も、少なくありません。

第三章：あなたの「未来」は、誰を見るかで決まる

少し厳しい話をしてしまったかもしれません。 でも、これだけは覚えておいてください。

「あなたの将来の生活レベルは、あなたが師事する院長の生活レベルと、ほぼ同じになる」

もし、就職先の院長が、朝から晩までマッサージをして、保険請求に追われ、それでも経営が苦しそうなら…それが、10年後のあなたの姿です。 逆に、鍼一本で患者さんを治し、豊かに暮らしているなら、あなたもそうなれる可能性があります。

「どの職場を選ぶか」は、「どの未来を選ぶか」とイコールなのです。

結論：道は、一つではありませんが…

では、鍼灸師に明るい未来はないのでしょうか？ いいえ、そんなことはありません。

「鍼灸師は、鍼灸治療だけで、その価値に見合った収益を上げる」 当たり前のように聞こえますが、これを実現している「本物のプロ」たちが、確かに存在します。

彼らは、安売りもしませんし、無理な勧誘もしません。 ただ、困っている患者さんに寄り添い、確かな技術で結果を出し、その対価として豊かさを得ています。

「そんな夢みたいな話、本当にあるの？」 そう思うのも無理はありません。なぜなら、そういった「トーナメントプロ」のような治療家は、わざわざセミナーを開いたり、ネットでノウハウを切り売りしたりしないからです。

でも、もしあなたが「マッサージ要員」でも「保険依存」でもない、「本物の鍼灸師」としての未来を少しでも信じたいと思うなら。

一度、私たちの治療院を覗いてみてください。 ここには、40年間、その道だけを歩き続けてきた「現実」があります。

[▷ 私たちが40年間実践してきた「本物の鍼灸治療」と、患者様の声はこちら（本院サイトへ）]

【私たちの理念と、40年の臨床で培われた「本物」の道を見る】